10月下旬 |
03.10.21(火) ・昨日、「原画上がりが・・・。」と書いていましたが、なんと昨日今日と連日、原画がそこそこ上がって来ました。「この調子で行くと今月の目標を何とかクリアできそう。」と安心する制作であった。 03.10.22(水) ・社内の原画さんが予定通りに手持ちカットが終了。早速、作打ちを行う。もうコンテが殆どありません。さぁどうする・どうする。 ・相変わらず、コンスタントに上がる作監上がり。コンスタントに上がる動画。ギリギリのラインでの鬩ぎあい。どっちが勝つか。(動画が勝つことは、ありえませんが。) ・状況を再認識する為に、もう一度スケジュールを確認。あっ、徐々にだが予定ラインとの差が段々広がってきている。「千尋」の時より物の流れが良い分なんとなく勘違いをしていた。年末・年始に向けてダッシュだー。 03.10.23(水) ・美術から背景上がりが届いたのだが、これが全てハーモニー!! これを撮影で取り込んで、デジタル画面上で加工するらしいのだが、うーんどんな画面に仕上がるのかが楽しみ楽しみ。 ・ジブリ制作では、代々作業工程別にノートを付けて、上がりをチェックしている。今日、動画検査から上がって来たカットを早速ノートにチェックしようと見ると、ノートの動画上がりの欄にそのカット番号が無い。ノート日付をバックしながら確認しても無い。どうやら記入漏れ。今後もっと大量にカットが流れ始めると洒落ではすまなくなる。ノート記入を徹底する事に。 03.10.24(木) ・本日も定例のラッシュチェックが行われる。今回のラッシュチェックでは、スタッフから思わず笑いがこぼれる程ちょっと変わったシーンが。どんな内容かは当然言えませんが、楽しみに待っていて下い。 03.10.27(月) ・朝一番で、宮崎さんから絵コンテを渡される。まだ完成はしていないが制作にとっては、何よりの物。定例の制作会議を中止して、コンテをコピーしスタッフに渡す。 ・コンテとほぼ同時に、背景も上がって来る。これまた急いで撮影に持って行く。先週から美術は凄い勢いで背景が上がって来ています。おかげでグラフが急上昇。 03.10.28(火) ・事前に話しをしていたので間に合った絵コンテ。本日、社内の原画さんと無事作打ち終了。何だが今後は、このペースで常に綱渡り状態で進んで行きそう。 03.10.29(水) ・どうしても動画と背景の上がりカットが中々一致しない。そもそも、スタートは、同じなのだが、レイアウトが上がり、監督チェックを終えた段階から、別々の道を進む為、上がりのタイミングが微妙にずれるのだ。これを調整するのも、もちろん制作のお仕事なのだが、今の所うまく運べていないのが現実。しっかりしろ制作。 03.10.30(木) ・朝、出勤してくると、真っ赤な目をした、少し空ろな武重さん(美術監督)が。引き攣る顔で明るく挨拶を交わし、心の中で頑張ってくださいと願う制作陣であった。 ・今月も後一日。これまで唯一順調だったレイアウトが、今週からとうとうスケジュールの予定線を下回りました。残りのほんの僅かな時間に、希望をかけているのだが…。でも、作打ちが暫く無かったからなぁ。 03.10.31(金) ・10月最後の日に定例のラッシュチェック。今回も無事終了。 ・以前にも書きましたが、制作はチェックノートを付けています。そのノートを元にデーターを作っているのですが、これが毎日更新→週単位→月単位、とそれぞれ節目(?)にデーターを整理更新しているのです。そして今日は、月単位のデーター整理なのですが、ちょっとした勘違いから、データーが多少ずれている事が解かり、9月まで戻ってデーターの更新を行う羽目に。まめに整理はするもんですなぁ。危うく、2月まで戻るとこでした。 |
この日誌はスタジオジブリ公式HPから 新作「ハウルの動く城」に関する部分を抜粋したものです。 全文は公式HPでご覧ください。 |